微熱 #14
1990年代後半に活躍した
日本のロックバンドMOON CHILDの
4枚目のシングル。
1997年3月12日リリース。
MOON CHILDの中で屈指の名曲だと思う。
恋愛の駆け引きのじれったさや苦しみ、痛みを歌った妖しく切ない歌。
情熱的なアコースティックギターから始まり、ドラムとベースが続く。
歌は抑えめに始まるが、かすれた高音がとてもセクシーだ。
レコーディング時、Vo.の佐々木収さんは高熱があったらしいのだが、
そのおかげか歌い方が全編苦しそうででの色気のある歌声がこの曲の雰囲気にピッタリである。
1番の歌詞に
「今 崩れてゆく 自制心」
というところがあるのだが、
歌詞はかろうじて理性を保っていて、
これだけ思いを歌っていてもぎりぎり下品にはならず、
素直にその世界に浸ることができる。
その恋愛にまつわる具体的な単語は
ほとんどはっきりとは言わないのだが、
「もったいぶったように」、じらすように
あいまいだからこそ想像を掻き立てるような歌詞が印象的。
「かくしきれない いとしさにひきちぎれても」
「心がきしむくらいに温もり欲しがってるのは何故?」
「微かなフィーリング 確かめ合うほど”愛してる”」
という歌詞が個人的に一番好き。
そして、もうひとつの見どころはPVのダンスである。
佐々木収さんのとても個性的なダンスが、ほぼ全編炸裂している。
すごくイケメンでかこいいけど、ダサくてクネクネした独特のダンスに、最初は引くがなぜかまた見たくなる。
もし、MOON CHILDがYouTuberだったら、サブチャンネルでダンスバージョンだけ公開してほしいぐらい中毒性がある。
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