POP AND DECADENCE #7

1990年代後半に活躍した日本のロックバンド

MOON CHILDの3rdアルバム。

 1999年1月27日リリース。

MOON CHILD最後のアルバムで、

リリース翌日、解散が発表された。

 

「14. INTERLUDE」以外のすべての曲の

作詞・作曲を手掛ける

佐々木収さんは、

当時病んでいたらしく

「die」とか「suicide」といった歌詞が

よく出てくる。

初めて聞いたときは

悪い意味で「ヤバい」と思ったが、

何度か聞いているうちに

いい意味での「ヤバい」に変わった。

 

 このアルバムの感想を歌詞で表すなら、

「君の喋る言葉の半分は

 まるで意味がないくせにヘンに魅力的さ~♪」

(STAR TOURSより)

である。

 

もちろん

意味がないことはないだろうけど

自分の理解力ではよくわからない歌詞もある。

でも、とても魅力的な曲ばかりだ。

 

曲調も

1stアルバム「tambourine」の

さわやか全開とも違う

2ndアルバム「MY LITTLE RED BOOK

とも違う。

 

POPな曲は10代から少し大人になり、

皮肉を込めた歌詞はさらに強烈になり、

とてもクセのある曲になっている。

でも繰り返し聞きたくなる。

 

 

個人的には、MOON CHILDのアルバムの中で一番刺激的で、よく聞いている。

 

リリースから約20年たっているが、

古さを感じないアルバムである。

洋楽の要素がたくさんあるように思う。

 

当時、「ESCAPE」「アネモネ

「requiem for the man of nomad」あたりまでは

割とリアルタイムで聞いていた。

その後しばらくして

ラジオで解散を知ったときは

すごくショックだった。

 

当時はYouTubeも無かったので

新曲を知るには

TVかラジオで流れるか、

雑誌などでよっぽどチェックしていないと

わからなかった。

「もっとちゃんと追いかけてればよかったな」

と当時は後悔した。

 

もっと売れてほしかった。

そしてこれからも残ってほしいなと思う

アルバムである。

 

 

1. joy of life

   重低音が効いてる曲。

   題名とは裏腹に、しょっぱなからDECADENCE全開。

   メロディーはあるけどコトバとリズムが中心の曲。

2. 快適な生活

   POPでさわやか、オシャレな単語が連発。

   DECADENCEな曲、皮肉な曲が多い中、

   ラブコメっぽいところに救われる。

3. フリスビー

    POPな中にせつない歌詞とメロディー。

   曲もPVも今聞いても全然違和感ない完成度。

4. ミスター・スプラッシュマン

   曲はテンポよくてPOPだけど歌詞はかなりヤケな感じ。

   「なにか手に入れるたび涙が少しこぼれただけさ」

   って歌詞が印象的。

5. ドンファンの食卓

   ダークだけど面白い曲。

6. ケ・セ・ラ・セ・(ラ)・ラ・バ・イ

   イントロが結構重たい感じなので

   ドンファンの食卓の続きかなと思っちゃうけど

   POPでせつない曲。

7. マリーのコーヒーカップ

   オシャレでせつなく、美しいメロディーが印象的。

   マリーが誰かはわからないけど、

   フレンチポップを思い出す感じ。

8. サン サン サン

   「グロリア」のカップリング曲。

   君のエスプレッソで満たされて

   ちょっと幸せになれる曲。

9. requiem for the man of nomad

   ジャズ風のアレンジと疾走感ですごくカッコいい曲。

   MOON CHILDで一番好き。

10. 自称ルースター男の懺悔

   静かできれいな曲。

   後半のストリングスとかすごく美しくて感動するんだけど、

   歌詞は一番病んでる気がする。

11. 太陽とシーツ 

   DECADENCE全開だけど不思議な中毒性がある。

12. 朝焼けの唄

  せつない愛の歌。

  「微熱」と同じくらい名曲。

13. グロリア

  シングルじゃなかったら面白い曲なんだけどなー

14. INTERLUDE

  ギターの秋山浩徳さん作曲。

  キレイなメロディーで心が洗われる。

15. STAR  TOURS

  夜空にはじけてしまっても、

  前を向いていこうというポジティブな曲。

  明るい曲だけど、ホントにこれで終わりなんだなーと寂しくなる。

 

requiem for the man of nomad

requiem for the man of nomad

  • provided courtesy of iTunes

 

POP&DECADENCE

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